「FEEL」

坂東 望未

2005.3.1-3.6
open11:00-close19:00

 ドイツ、そして東欧諸国を訪れて、私は「感じる」ことの重要さを知った。

 現代美術家にドイツ人が多いのは、何故だろう。きっとその激動の歴史に関係があるんだ。そう考えた私は、その空気に触れに行こうと決めた。そしてもう1つ、ドイツ行きを決めた大きな理由があった。強制収容所を見ることである。私は物事のほとんどには理由があると思っていた。そのため、ナチスが犯した大量虐殺の理由でさえも、その地へ行けば少しくらいは分かると思っていた。

 しかし、実際その場で私が感じたものは、異様なまでの圧迫感。そしてどこからとも無く聞こえる悲痛な叫び。更には全てを知る木々達の静かな訴え。

 そう簡単に理由など、見当たるはずもなかった。理由が何なのか。それを探るよりもその場の空気を直に「感じる」。このことの方が物事を知れる時もあると分かった。

 人の行動の根源には、そして芸術の根源にも心が反応する「FEEL」することがある。感情の揺らぎと共に行動が生まれるのであろう。

 私が異国の地で感じ取ってきたものは、他者の目に触れるとどんな感情を伴ってその人の心に届くのであろうか。

 

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